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2021 1.21(Thu) - 1.30(Sat.) 

ANAGRAではsorutoによる個展 “消失点”を開催しています。

sorutoは現在大阪を中心に活動するアーティストです。sorutoの作品は一貫して、ストリートから着想を得て制作されています。街の景色、乗り越えたり登ったりした建物、落書きが消された壁にまだ残る“何かがあった気配”。グラフィティをするために歩く何気ない道が、sorutoにとって全てが作品へのインスピレーション源となっています。ビルを登って看板や高い壁にグラフィティを書いたときはるかに見えるビル群の向こうや、街灯に照らされる道の果てをコンセプトとし、展示のタイトルは“消失点”と名付けられました。

今回の展示が始まり、sorutoへ質問をいくつか投げかけてみました。

彼の表現において、”グラフィティ”とは、そして今の作風になった経緯や込められた想いなど。

実直に向き合い、丁寧に答えてくれました。

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まず、グラフィティ感がそれぞれのライターによって少しずつ異なっていて、それぞれグラフィティの違った側面を愛しているということから。

 

僕がグラフィティに関して一番美しいと思うところは、プレイヤーが“誰でも”一番いい所に、いいものを、たくさん、書いたやつが名誉を勝ち取れるという部分です。

その匿名性によって 男でも女でも、金持ちも貧乏も、何語を話しても、学歴や出自に関係なくレースに参加できること。僕が生きてきた中でも数少ない民主主義的な場所であることが僕がグラフィティを選んだ理由です。

 

そして、恥ずかしくてステージなんか立てず、運動神経がなくてスケボーにも乗れない、金がなくて楽器もタンテも買えない少年が自分をいかすための唯一見出した活路でもあったと思います。

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僕が今のスタイルに行き着いたのは、ヨーロッパのライター達と会うようになったり、自分でその土地で感じたものから作られたもので、抽象的なグラフィティのスタイルを実際見て“これもありなんだ”と感銘を受けた時から始まりました。そして、実際にグラフィティをするために歩いた街や、グラフィティをしていないと見えない景色をイメージとして抽象化して、自分のラインでそれを書くことで、作品として作っても面白いものになるだろうと思ったのが、展示をしてみようと思ったきっかけです。

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それからグラフィティというものを振り返ったとき、グラフィティはレイヤーの重なりでできていると思いました。バフ(消されること)されて上から書いてまたバフされるというものや、中を塗って線を引いてというようなグラフィティの書き方自体もレイヤーを重ねて出来るものということなどです。

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一度スローアップを書いた場所が消されて、その上からそのバフを利用して感覚だけでペイントした作品を作る実験

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海外だとこんなふうにどんどん上から書かれていく

今回のキャンバスの後ろに作った布やテープの線は過去に書かれたラインとバフ、そしてその上にある作品は最新の壁で、これから消されるかもしれないという落書き特有の儚さを孕んでいます。

 

似た構図の作品は同じ景色の違う時間をイメージしています。これは、狙った場所に必ずしもそのタイミングで書けることは少なく、また時間を置いてもう一度トライしに行くことがほとんどだからです。12時過ぎに割と人通りがあった道も、朝日が登るころには誰もいなかったりします。

 

壁に直書きしたピース(何色も使って時間をかけて書かれたもの)に引いた糸は、タイトル通り消失点をイメージしています。よくニューヨークなんかの古いグラフィティのスタイルを思い出す時、文字に影がついていますが あれはピースの真ん中に点をつけてそこに向かって影をつけるということをします。僕のには影はないけど。

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photo by kyohei hasegawa

そしてグラフィティは、イリーガルであることから時間をかけて書かけることがほとんどありません。何色にしよう、とかどんな太さで書こうとか、少しの迷いが危険だからです。僕はそういったグラフィティのような、より早い感覚的なものだけで作品を作るようにしています。グラフィティはその瞬間的な感覚を養う訓練で、それが自分の作品をつくっています。

 

そんな部分がグラフィティとギャラリー、相反する二つをつなぐ消失点であると思っています。

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soruto solo exhibition

“消失点”

2021 1.21(Thu) - 1.30(Sat.) 

”消失点とは遠近法において、実際のものでは平行線になっているものを平行でなく描く際に、その線が交わる点である。理論的にはこの点は無限遠点である”

 

soruto

グラフィティ、日々の生活から着想を得たドローイング。

おにぎりは梅干し派。

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