6月20日、世田谷代沢に新しくカレー屋がオープンする。その名も”CURRY SHOP”、なんてシンプルな名前だろう。茶沢通りを三軒茶屋から下北にまっすぐ歩き、代沢の交差点で右に曲がったところにケイタリングチームMANGOSTEENのキッチンがあるのだが、そこで水曜から日曜の12:00~14:00の2時間だけその店は開く。コンセプトもとてもシンプルで、日本人が想い描くあのみんなが大好きな”カレーライス”を進化させるらしい。そう、ネオカレーライスなのだ。誰が店主であるのかは非公開だが実は様々な才能を持つあの人。味も自信を持って太鼓判を推せる。この情報過多の時代だ。なんでも検索すればわかってしまう、冒険がない。駅からちょっと離れたこの店の、誰の店だとか名前がなんであるとか意味とか、そういうものを一回全て置いといて、カレーのルーと白いお米、味覚を集中させる体験をしよう。

Q

curry shopのコンセプトを教えてください。

 

日本人ならば誰もが知っているカレーライスを現代的な技術でアップデートしたネオスタンダードとも表現できるようなカレーを作ります。

ここ2、3年のカレーの主流は多品種でプレートを構成して大きな味の変化を楽しむのが主流ですが、モダンなインド料理の技術を使えば一つのカレーソースの中にも緩やかにはなりますが同じような目まぐるしく変化する食事体験を生み出すことが可能です。

 

 

Q

具体的にはどうやってそういう料理を作るのでしょうか?

 

技術的な部分に関しては非公開です。これは人に教えたくないというわけでは無く、食べる人の二つの感覚(嗅覚・味覚)がフルに動くよう先入観を作らない為です。

 

人間の感覚とは非常に外部の影響を受けやすく、同じ料理でも雰囲気のいい内装、華やかな盛り付け、作り手のプロフィール、権威的なものや人からの評判などで変わってきます。お店を経営するならばなるべく多くの魅力を用意したいと考えるのが普通ですが、やりようによってはフェイクの様な料理でも支持を集めることができます。

 

飛び込んでくる情報を排すると食べる人はその料理を理解しようと使ってなかった自分の感覚を起動させます。有機栽培と書かれているから美味しいと感じるのと、この野菜美味しいなと思って聞いたら有機栽培だった。僕は後者のスタンスを選びたい、食べる人の感覚を信じ選ばれるためのシンプルな作業にエネルギーを全て注ぎ込みたい。curry shopという店名もカレーを売る店という情報以外何もくっついてない。そういう考えから命名しました。犬にポチとかシロと名付けるのと同じです。

Q

どのようなメニューがありますか?

 

チキン、ビーフ、ポーク、野菜、キーマ、ポークビンダルーの6種類になります。ビンダルーは人によっては聞き慣れないかも知れませんが、ここ数年メニューに取り入れるお店が増え、ネオスタンダードを謳うならこれからの定番となる可能性を持っているビンダルーも入れてはいいのではと考えました。もちろん全て違うソースで、一つのソースを深く理解してもらうためにあいがけもありません。

カレーライスに福神漬けとらっきょうは定番付け合せですが、curry shopでは5~8種類の付け合わせをお出しします。

Q

大枠ではオーソドックスでありながら細かいディティールに新しさがありますね。故に難しい部分も想像しますがいかがでしょうか?

やはりこのスタンスを選ぶのは思い切りが必要でした。僕は他にも仕事があるので自分が定義する職人、生きている全てのエネルギー・時間を物作りに注ぎ込むことはできません。しかし可能な限りそこに近づくシステムを考え、それを俯瞰してみると異質な分、既存のシステムと同じ、もしくはそれ以上の効果があるかもしれないと思いました。マルジェラのスタンスに近いですね。もちろん利益を出さなければ全く意味もないので、お客さまのニーズに近づける判断もする機会はあるかとは思いますが

Q

ここの場所でやることになった経緯を教えてください。

 

特に話すほどの経緯はないんです。マンゴスチンに友人が居て遊びに行ったときに今やるならこういうのしかないんだよねーと言ったらやろうやろうってなっただけで、元々原価とか手間とかを考えたらお店としてやる旨味なんて全くないんです。それなら親しい友人を集めて年に一、二回やってキャッキャすればいい話だし、間借りカレーがとか意味不明なカテゴリーに入れられるのも嫌ですし。大家との契約形態って食べる人に知らせる意味とかあるんですかね?経済誌が今の市場動向をレポートするっていうならわかりますけど。

そういうのもあって消極的な部分もあったんですが、物を作るっていうのは人前に出す行為をして始めてスタートラインに立てるというもの事実で、自分の価値観がどこまでのものかというのを確認という部分は興味もあって、そういう目的なのであれば夏が終わるくらいまでやれればいいかなと思ってます。これを食い扶持にするっていうなら流石にもっと利口なやり方しますよ。情報を出せばある程度はすぐ集客できるのはわかってるし。

反応次第では年に何回かどっかでやったり、たまにキッチンを借りて通販で売ったりってのも考えてますが始まってもない段階で考えることでもないですしね。

 

 

 

Q

このコロナ下の大変な状況の中、今始めるというのは大変だったのでは?

 

そこの部分は逆にポジティブな要素が多かったですね。僕も仕事がかなり吹っ飛んだおかげで準備にそこそこ時間は取れたつっても三週間くらいですけど取れたし、他の業界に比べて飲食の分野はイノベイティブよりもテイクアウトとか場あたり的な動きが多くてフレッシュな動きは少かったので逆に今しかないと思いました。そうじゃなくてもスパイスカレーは飽き飽き、カレーライスに回帰したいって考えてる人は2、3年前から沢山居て、僕は流行関係なくずっとこれが一番と思ってたので。

CURRY SHOP

old new skool curry shop

open 6.20~

wed-sun 12:00~14:00

address: 〒155-0032 東京都世田谷区代沢4丁目29-10

INSTAGRAM : @hingmansingh_store

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