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2020年の3月以降、「自粛」とか「STAYHOME」というムードの中でSNSやオンライン通話で誰かと意図的に近況などを話す場を作ることはできますが、今までのように「あそこに行ったらたまたま会ってさ」みたいな偶然的な出会いが起きづらくなっちゃった。(そこが素晴らしいところなのに)

 

[ A.N.D.NOW ]では、日々モノを作ったり遊んだりしている人々に今どんな生活をしていて家で何を考え何を見ているのか。日本はどーなっていくと考えているか、少し話を聞いてみました。芸能人やニュースキャスターや専門家じゃなくって少し距離の近い、みんなの今。

人間は慣れるしいとも簡単に忘れてしまう。これから先の不安定な、だけど必ず来る未来の為に。覚えておきたいことがたくさんあります。

A.N.D.NOW #18人目、岡本亜美/ AMISIKI。デザイナーでありバンドTHE CREAMSのドラムとしても活動している。昨年の4月から拠点をオランダのデン・ハーグに移した彼女。日本から遠く離れ全く違う土地で、空気感もきっと違うだろう。大変なことも多いはずだが、コロナ自粛期間中に彼女のインスタグラムから娘さんと隣の家の女の子とのとても素敵な光景が流れてきて、すごく心が優しくなった。すごく話を聞いてみたくなった。

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Q

お名前と、肩書きなど教えてください。

岡本亜美/ AMISIKI グラフィックデザイナー

 

 

Q

新型コロナウィルスによって現在どんなふうに過ごしていますか?

またはステイホームでどのように過ごしていましたか?

旦那の仕事と娘の学校が休みになり、家族3人がずっと一緒でした。

ほとんど家で過ごして、たまに近所の森に行ったりサッカーしたり。

この近所はアットホームでそれがすごく助かりました。アパートの2階に住んでるんですが、1階の女の子が庭の物置の屋根に登って毎日遊びにきてくれました。その日数50日!屋根×ベランダ なら距離を保てるので娘はそうして遊んでて、それを観察するのが面白くて日課になっていました。子どもって環境の変化にすごく柔軟で、制限された中でも楽しむことが上手でびっくりしました。楽器でセッションしたり、ロープを使って物を渡しあったり(時には虫)。木の棒に手袋をはめて手を繋いだり。今日は雨だから無いかなーと思ってても傘をテントにしてスタンバイしてたり。離れているからこそできる面白いことをどんどん見つけていくし、クリエイティブだなーと。それがすごく刺激的でした。ある日「Corona」という曲をつくって披露してくれたのには驚きました。

日中はその様子を横目にオンライン打合せやデザインワーク。もともと制作場は自宅だったので変わらず。集中して制作することが難しかったです。だいたい9時ごろ起きて23時ごろに寝てました。

最近少しずつ小学校が再開し、街が動き出しました。

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 屋根×ベランダ の日常

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「Corona」song

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Q

コロナ前とどう変化しましたか? デン・ハーグの空気感なども教えてください

私は日本のクライアントと仕事をすることが多かったので、もともとオンラインで打合せしたり、最近も遠隔で撮影を試したところでした。コロナで感じたのは、私の制作スタイルにあまり変化はなかったけど、海外とやりとりしながら制作するということに抵抗を感じる人が少なくなったと思います。

デン・ハーグの空気感は、初めはみんな見えないものに対して恐怖を感じていたし不安で溢れてたと思います。けどこんなときでも遊び心を忘れないなーと思うことが多々。ハグや握手が禁止になったときは、じゃあ肘と肘で挨拶!つま先とつま先で挨拶!って首相が言っちゃう。言った矢先に忘れて握手しちゃう。明るい未来を感じました。

 

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近所散歩「おばあちゃん大好き」

Q

コロナ収束後の世界はどうなっていくと思いますか?

世界中が同じ情報を共有できたり、世界中が助け合えたり。世界がもっと近くなると思います。

お金がある人が弱者を助ける世の中になってほしいとおもいます。

ライブハウスやクラブはコロナ終息後、より盛り上がると思っています。みんなそれを待ちわびているし、現場だけじゃなく世界中から世界中のライブハウスやクラブにバーチャルで行けるようになると思います。ということはリアルな現場やリアルに人と人が会えることはもっと価値が生まれると思う。

あとここ最近いろいろと解除されてきて日常がもどりつつあるけど、それと同時にこのコロナの経験や日々を忘れ始めている自分にも気付きます。どうにかこの先もこの出来事、感じたこと、恐怖、感謝も忘れずにいたいです。

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近所散歩

Q

ご自身の活動や生活は変わっていくと思いますか?

以前よりも環境のことを考えるようになりました。

オランダに住むようになってからもその意識は変わったし、コロナになってからさらに強くなりました。

公共交通機関を使わなくなり本数が減り、車の数も減って地球が少し綺麗になった。これは忘れず生活していきたいです。制作活動にも活かしていきたい。

 

 

 

Q

日本の情報はどんな風に届いていますか??

はじめ日本の家族や友達から聞く情報と、こっちでの情報が違いすぎて戸惑いました。

2月中頃だと思います、オランダから見ると今中国や日本では大変なウイルスが流行ってる!って情報でした。まさかヨーロッパにくるとも思ってなかった。ちょうどその頃日本に一時帰国する予定があって、結果的にキャンセルしたんですがすごく迷いました。日本からみると全然だいじょうぶそう、でもこっちではその頃日本に行くことは考えられませんでした。何がほんとかわからなくてすごく複雑な気分だったし、みんなわかってくれたかな、って寂しく思ったりもしました。今も何が本当かわからないけど。

また日本の情報も、誰から聞くかによって大きな差を感じます。

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ずっと家だから前後ろ逆でも気にしない

Q

ムードとして音楽や絵画などジャンル問わず「アーティスト」の人々の今の動き方、次のアクションはどんなものになると思いますか?

もっと少数派に向けてというか、もっとマニアックなものが生まれていくような気がします。あと平和とか愛とかその逆とかに対する表現が増える気がする。直接的でなくても。わかりませんが、少なくとも私はその方向を向いている気がします。

 

 

Q

この状況(自粛/stayhome/人と直接会えない)みたいな中で何か今までと違うものは見えましたか?

やっぱりはじめはストレスや不安が大きかったです。世界全体が変わってきてる…ってゆう不安(のちに少しワクワク)。

でもいろんな感情の時期があったりそれにも慣れてくる自分もいて、普段気づかなかった小さなことに幸せを感じられたり、いままでなんとなーく身近にあったものが本当に必要なものだったのか、たいして必要じゃなかったものなのかも気づいたりしました。

はじめにも書いた、下に住む女の子と娘の友情はこのコロナ無しには生まれなかったと思うし、家族や近所や友達との結束力が強まったとおもいます。

 

 

Q

ソーシャルディスタンス / オンライン通話 など物理的に会ったりできなくなったことでの精神的な距離感を感じますか?

物理的な距離と精神的な距離は関係ないと思いました。どこにいたって大切な人は大切な人。

繋がってる人とは繋がってる。あの世もそうなのかも?

でも実際に会いたいなーと思います。

Q

インターネットで見つけられるものでオススメのものはありますか ? 

個人的に最近ハマっていたもので「若田宇宙飛行士のおもしろ宇宙実験」

Q

最近何か買いましたか?

電子ピアノ

花の種、土、植木鉢

 

 

Q

今、どんなサービスがあったらいいと思いますか?

遠くに住んでいる友達と、一緒にどこかに行けるサービス。

Q

今何か告知することやメッセージなどあればお願いします。

最近心に刺さった言葉「心配事の9割は起こらない」

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岡本亜美/ AMISIKI

大阪府出身、Den Haag在住。

Art & Graphic design AMISIKI http://amisiki.com

Instagram @amipee 

works: @amisiki_design

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